茂木健一郎『生きて死ぬ私』

昨日まで旅行していた。旅先で、茂木健一郎の『生きて死ぬ私』を読んでいた。茂木健一郎をちゃんと読むのは、随分昔に読んだ『脳と仮想』以来だ。今回の本は、三十代の茂木が書いたエッセイだった。彼は、あまり手に取る気にならないような本も沢山出してい…

8月10日の日記

英会話スクールに通うことにした。スパルタ教育らしい。二千数百年後の東アジアにまで名を残してるんだから古代ギリシアはすごいなぁ。 英語が嫌いだ。ドイツ語もフランス語も嫌いだ。哲学も嫌いだ。嫌だ嫌だと言いながら、なぜ勉強しようとしているのか自分…

福原泰平『 ラカン――鏡像段階:現代思想の冒険者たちSelect』(2017/8/9更新)

斎藤環『生き延びるためのラカン』の方が初学者向きだとは聞いていたが、「現代思想の冒険者たち」シリーズで最も評判の良いこの本から手をつけることにした。 「語ることは畢竟、目の前の個々人に向けられた行為ではなく、日本語なら日本語といった語りえぬ…

自己紹介 (2017/8/9更新)

このブログは、小説の投稿、読書メモに使ったりしようと思います。

「母」(2015/11/28)

洗濯をするため洗面所に入った女は、開け放してあった小窓から、見知らぬ男が何か黒い鈍器で隣人を殴る瞬間を目撃した。隣人は倒れ、頭部を中心として血だまりを作り始めた。男と目が合った瞬間、女は、瞬時に悟った。男はこの家に押し入るだろう。 振り返る…

テーマ「口論」(2017/05/04)

街の喫茶店で時間を潰していた。彼女から待ち合わせに遅刻する旨の連絡が入っていたからだ。交差点に面した二階の窓際だったので、外の景色がよく見えた。秋口の日暮れどきで、辺りは灰色がかって見えた。加えて、先ほどから雨粒が窓ガラスを叩きはじめてい…

テーマ小説「時間の流れ」(2017/2/11)

「終わっていくんですねえ」 老婆はぽつりと呟いた。 「はい。終わっていきます」 数分ののち老婆は一瞬で分解され、装置の上は無人となった。老婆は終わってしまったのだけれど、少し経ったあと装置の裏からハツカネズミが姿を現した。プラスチック製ビーズ…

ブログを開設しました。

一年前より社会人文芸サークル(文學ラボ@東京)に加入していたものの、肝心の小説を書いていませんでした。 本ブログの主旨は未定ですが、サークル外で書く(かもしれない)小説や、出来事などを投稿していこうと思います。 2017.2.28~